串原税理士事務所通信 臨時号 2020/04/14 (顧問先様限定) 6/13更新
更新内容(詳細は下記)
・6/12に令和2年度第2次補正予算が成立しました。
@家賃支援給付金ができました
A持続化給付金申請のサポート体制の強化(フリーランス等の給付対象拡大も報道はされていますが、具体的な内容はまだわかりません)
・国の支援策について(首相官邸のサイトが網羅的ではあるのでお知らせします)
・地方自治体は独自の補助制度を次々と打ち出しています。ホームページは必ず掲載されますので、確認のほどよろしくお願いいたします(下記は飯田市です)。
などなど
T 感染症対策
事業継続のための感染予防
社内で感染者が発生しますと、その本人だけでなく濃厚接触者として他の従業員まで自宅待機になることも考えられます。感染予防の徹底をしましょう。
手指消毒、手洗い・うがい
3密回避、出張・来訪受入の再検討
U 資金調達
資金調達・融資においてお金が通帳に入ってくるまでには時間がかかります。現在は窓口混雑でさらに時間がかかると考えておいた方が良いです。動き出しはお早めに。
金融機関に関する下記内容は新規借入や借換についてですが、この他にも条件変更(利率、返済期間等)、リスケ、借入の一本化などについても合わせて確認をお願いします。
・日本政策金融公庫のセーフティネット貸付
【調達目安】国民生活事業2,000万円 中小企業事業5,000万円〜1億円
【相談窓口】日本政策金融公庫の各支店の窓口
(南信は「伊那支店0265-72-5195」管轄です)
又は事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)
→利子補給(利子助成)については中小企業基盤整備機構
・信用保証協会のセーフティネット保証4号、5号
【調達目安】月商1カ月分〜最大8,000万円
【相談窓口】まずは銀行・信用金庫の担当者へ
取引が無い場合は各行各支店の「特別相談窓口」にまず電話を
・当座貸越の空き枠・契約更新時期の確認と未利用枠の利用
【調達目安】当座貸越の未利用額
【相談窓口】銀行・信用金庫の御社担当者
・定期預金(社長個人も含む)の解約依頼
【調達目安】定期預金の預け額
【相談窓口】銀行・信用金庫の御社担当者
・生命保険の契約者貸付制度の利用できる額と利用方法を確認
【調達目安】生命保険の解約返戻金の70%〜90%
【相談窓口】保険代理店・保険会社
【調達目安】解約手当金の95%
【相談窓口】中小企業基盤整備機構
V 助成金・給付金・補助金・協力金
<事業者向け 法人個人ともに>
【制度】県の休業要請に応じた事業者へ協力金30万円を支給
【相談窓口】長野県(詳細未定)4/30募集要項公表、5/7申請受付開始
【制度】休業手当(平均賃金の60%以上)の2/3(66%→90%)の助成
【相談窓口】お近くのハローワーク・都道府県労働局・社会保険労務士
【制度】小学校等休業に伴う休暇について給与を支給した場合(100%)
【相談窓口】お近くのハローワーク・都道府県労働局・社会保険労務士
・持続化給付金…いわゆる200(100)万円の給付金
【制度】売上が著しく減少した中小企業へ上限200万円・個人事業者へ上限100万円
【相談窓口】電子申請となります 速報版を参考
<個人向け 事業主本人や従業員向け>
・特別定額給付金(仮称)…いわゆる10万円の給付金
【制度】一人10万円の給付
【相談窓口】お住いの市町村役場に郵送、又はオンライン申請
→飯田市の場合は早期給付の希望の方への対応も検討中のようです 先行申請
→現時点では30万円の給付金は消えています(総務省の通知も廃止)。
【制度】休業した個人事業主、失業した個人に緊急的に小口資金貸付(10〜20万円)
【相談窓口】お近くの社会福祉協議会
生活支援制度としては住居確保給付金(とりあえず飯田市のリンク)などもあります。
W 税制上の措置
【制度】新型コロナウイルスの影響で事業収入が相当程度減少した場合に、1年間納税を猶予する(担保提供不要、延滞税なし)
【相談窓口】管轄税務署、税理士
【制度】中小企業者等が経営力向上計画に基づきテレワーク等のための設備の取得等をした場合に、設備の即時償却又は設備投資額の10%の税額控除
【相談窓口】管轄税務署、税理士
【制度】新型コロナウイルスの影響により入居が年内(令和2年内)にできなかった場合でも、翌年中(令和3年中)に入居すれば特例措置の対象とする
【相談窓口】管轄税務署、税理士
【制度】新型コロナウイルスの影響で事業収入が著しく減少した場合に、課税期間開始後であっても課税事業者の選択又は不適用を認める(税務署長の承認が必要)
【相談窓口】管轄税務署、税理士
X その他の資金確保策…取引先との話し合いが必要です
<現預金入金を一時的に増やす>
・売上先に交渉して入金条件を短期化してもらう(親会社や大手の取引先など)
・在庫の現金化
<現預金支払を一時的に減らす>
・支払先に交渉して支払条件を長期化してもらう(親会社や大手の取引先など)
・公共料金関係の支払い猶予を受ける
・社会保険料の納付猶予を受ける
・税金の納税猶予(上述)を受ける
・外注(外作)していた作業の一部を内製化する
・その他経費の節約をする
・借入の元本及び利息の支払を減らす(上述)
・役員報酬の減額をする(著しい業績悪化などの条件あり)
・予定していた設備投資や設備修繕を先延ばしする
…ご不明な点があれば、弊所までご連絡ください
…各機関は専用窓口を設けて相談に応じています
…どの窓口も込み合っていますので、早めの動き出しが肝要です
…社会保険労務士等のご紹介もできます。お気軽にご相談ください。
…助成金等につき相談・申請時に試算表等が必要になる場合があります。
(試算表の作成には時間を要します、こちらもお早めに)
…最新情報は https://kushihara.com/covid-19/ に掲載します
パソコン、スマホ等でアクセスしてください。
(制度や手続きが確定次第↑でお知らせします)
<補論>アフターコロナ(ポストコロナ)・withコロナ 未定稿
〜 コロナの後は、コロナと共に 〜
5/15時点では緊急事態宣言が解除されたばかりです。事業者の対応は、感染症対策→資金調達→助成金・給付金、その他経費抑制策と進み、現在は「耐える」時期、持久戦に入っていることと思います。
このような状況で、話題になっているのが「アフターコロナ(ポストコロナ)・withコロナ」という言葉です。このコロナ禍が過ぎた後、落ち着いた後どうするのか、コロナがあることを前提にした事業活動とは何か、を考えて対策を講じていこうという考え方です。実際に、ファミリーレストランがデリバリー専門店を開店した、大手飲食店が冷凍・冷蔵食品の販売を開始したなどの報道がなされています。当初は急場しのぎだったのかもしれませんが、現在では新たな収益源としての事業立ち上げと考えているようです。
コロナ禍が落ち着いた後、以前の状態に戻るのかという不安は皆さんが共通して抱えています。消費者の行動が時間はかかれどもゆっくりと元に戻るのか、変わってしまうのか、どれくらいの割合が変わってしまうのか、どのように変わってしまうのか。結論として「すべては戻らない」ということまでは言えるのだと思います。これにどのように対応するのか。
戻る需要についてはしっかりと自社に戻るように囲い込みなどが必要になりますし、さらなる上積を目指すこともありえます。変わってしまう需要については、それを満たす新事業(隣接事業)を始めることで応えることになります。先ほどのファミレスに当てはめれば、店舗では「お帰りキャンペーン」、新メニュー、全席個室化、感染症対策完全実施などで戻る需要をしっかり確保するとともに、デリバリー事業を本格的に立ち上げ「おうちでレストラン」、「家族団らんプチ贅沢」、変わってしまう需要もしっかりと確保していくということになります。全く別の事業ではありませんので、効率的な資源配分(共有)と需要の住み分けは必要かと思いますが、やっていけるという読みがあるということでしょう。
これからやってくるのは、不況と変化です。しっかりとしたキャッシュと自社の迅速な変革への決意で乗り切っていきましょう!